2019年10月の書籍売上ランキングをご紹介します。
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1位『高野文子「私」のバラけ方』高野文子 大竹昭子(カタリココ文庫)
2位『京都のいいとこ。』大橋知沙(朝日新聞出版)
3位『バームクーヘンでわたしは眠った』柳木々々 安福望(春陽堂書店)
4位『たぷの里』藤岡拓太郎(ナナロク社)
5位『永井宏散文集サンライト』永井宏(夏葉社)
6位『602号室、木の見える部屋』スケラッコ
7位『Catnappers 猫文学漫画集』長崎訓子(ナナロク社)
8位『100年後あなたもわたしもいない日に』土門蘭 寺田マユミ(文鳥社)
9位『門司の幼少時代』山田稔(ぽかん編集室)
10位『MONKEY vol.18』柴田元幸編(スイッチパブリッシング)
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第1位は、昨月に引き続き『高野文子「私」のバラけ方』です。文筆家・大竹昭子さんと漫画家・高野文子さんの対談を収録した一冊。現在発行元在庫なし。増刷があるまで再入荷はありません。ご了承ください。
第2位は、大橋知沙さんの京都歩き案内本『京都のいいとこ。』です。ウェブ上でどんな観光の情報も得られる時代だからこそ、ちゃんと読み物として楽しめるガイドブックが、多くの方の手に取られる理由はよくわかります。
第3位は、詩人、川柳作家の柳本々々さんとイラストレーターの安福望さんがタッグを組んだ、新しい日記のような一冊『バームクーヘンでわたしは眠った』です。11/19書まで店壁面にて、安福さんの原画展を開催しています。ミニ原画とのセットの販売も。ぜひ。
第4位は、こちらも定番の一冊、ギャグ漫画家・藤岡拓太郎さんの絵本『たぷの里』です。在庫僅かですが、サイン本もございます。
第5位は、『永井宏散文集サンライト』。10/20朝刊の京都新聞で、こちらの本を紹介させていただきました。こちらのリンクからご覧いただけます。よろしければ、ご一読ください。
10月20日(日)今朝の京都新聞朝刊「本屋と一冊」にて。夏葉社刊『永井宏散文集 サンライト』について、短い文章を書かせていただきました。よろしければご一読ください。 pic.twitter.com/UKe1xxXSV7
— 恵文社一乗寺店 | 本にまつわるあれこれのお店 京都 (@keibunshabooks) October 20, 2019
第6位は、漫画家スケラッコさんの自費出版コミック『602号室、木の見える部屋』。木の見える風通しの良い団地に越してきた若い夫婦を描いたフルカラーコミック。この間、新婚の友人に贈ったところ、楽しく夫婦二人で読んでくれたようです。
第7位は、長崎訓子さんの文学コミカライズ作品集『Catnappers猫文学漫画集』。庄司薫やブラッドベリをはじめ、メジャーなところでいうと、「金持ち父さん貧乏父さん」「チ-ズはどこへ消えた?」の装画も手がけていらっしゃいます。コミックと文学の交わりをお楽しみください。
8位『100年後あなたもわたしもいない日に』。土門蘭さんの短歌、寺田マユミさんの絵。土門さんの新刊、戦争後の混乱期に翻弄された娼婦5人を書いた小説『戦争と五人の女』も入荷しています。
9位は、山田稔さんの随想集『門司の幼少時代』。12歳までの幼少期を過ごした九州、門司の思い出を綴った一冊です。米寿を迎えた作家が、遠い記憶に思いを馳せ、何を書くのか。文章の、一文一文の美しさから、回想する景色がありありと目に浮かびます。ぽかん編集部刊、装丁も素晴らしい一冊です。
11/16(土)17(日)の二日間、本書の刊行を記念した2日間のイベントを開催します。17日には山田稔さんをお招きしたトークイベントも。詳細とご予約はこちらのページから承ります。http://www.cottage-keibunsha.com/events/20191116/
10位は、翻訳家・柴田元幸さんが責任編集をつとめる文芸誌『MONKEY』vol.18です。今号の特集は「サリンジャーニューヨーク」。1940年のデビュー作「いまどきの若者」を編集長の訳し下ろしで掲載。同年代の作家が戦争について文章を書くなか、自身若者であったサリンジャーが発表した本作は、時流に沿わないという判断で一度は掲載が見送られたそうです。そのあたりのエピソードも紹介された、さすがの編集感覚でまとめられた一号です。
今月は以上です。また来月もお楽しみに!
(鎌田)