第十二回 「grill & cafe 猫町」さん

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わざわざ遠方からお越しいただくお客様のために、当店の帰りにふらりと寄ることの出来る周辺のお店をご紹介。カフェから洋服屋、定食屋にディープなスポットまで、一乗寺ロコ(地元民)しか知らない情報を取材形式でお届けいたします。 当店の帰り道、散歩がてらに訪れたお客様も多いでしょう。読書家ならば本を片手に一度は足を運んでみたい猫町さん。喫茶だけではなく食事も非常に美味しい人気のお店。リクエストにお応えして満を持してのご登場です。

当店の帰り道、散歩がてらに訪れたお客様も多いでしょう。読書家ならば本を片手に一度は足を運んでみたい猫町さん。喫茶だけではなく食事も非常に美味しい人気のお店。リクエストにお応えして満を持してのご登場です。

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店主の川上ご夫妻

 

 

- オープンされてからもうどのくらいになりますか?
(以下「」内は店主川上さん)

「今年で丸6年ですね。元々ここは民家だったんですが、1階で鉄板焼き屋さんを経営されていて。一から作ったと思われることも多いんですが、前の店の基本部分は残しながら建築家の方と相談して改築しました。カウンターの後ろの壁面部分も本当はテカテカ光って嫌だったんですけど、絶対に面白い仕上がりになるからと説得されてそのまま利用する事になりました。店の入り口にある看板も鉄板を再利用したものなんです。」

- なるほど、そうは見えませんね。すっかり雰囲気にとけ込んでいるというか。喫茶だけではなく食事のメニューがとても凝っていますよね、お酒の種類も充実していますし。元々はどこかで飲食店を経営されていたんですか?
「主人がもともと「ZAC BARAN」(*1)で長い間務めていてたんですが、その他にもホテルやビストロ、カフェなどでの調理経験があったので、料理をメインにしたお店にしようと考えていたんです。独立してこの店をオープンするにあたってさらに本などで勉強したという感じですね。お昼からお酒呑まれる方もおられますよ。」

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(左)鉄板焼き屋さん時代の名残りはこんなところにも。今は看板として皆様をお迎えします。錆びた色が良い雰囲気。
(右)店内にさり気なく飾られた植物やオブジェ、壁際のディスプレイにも注目。空間によく似合っています。

- 造形大(*2)がすごく近いんですけどやっぱり学生さんは多いですか?
「そうですね。やっぱりオープンした当時は狙ったわけではないのですが造形の学生さんは多かったんですけど、店の雰囲気も合ってか、営業を続けているうちにもうちょっと年配の、落ち着いたお客様が増えてきましたね。どちらかといえば先生の方とか。一人でやってきてゆっくり読書される方も、書き物をされていく方も居られますね。」

- これはよく聞かれると思うんですけど、お店の名前の由来ってやっぱり・・
「オープン直前にお店の名前をどうしようかって迷っていた時に主人がこの本(*3)を買ってきて。話はちょっとシュールな感じでよくわからない世界観なんですけどね。いつの間にかお客さんが、こんなの見つけたといって他の出版社のものも持ってきて下さるんです。それで何冊も揃っちゃって。猫も飼ってますよ。今号の『エルマガジン』(*4)でも紹介されました。」

- 本棚はお二人の蔵書ですか?
「オープン時に自分たちの本を並べて、少しずつ店の雰囲気に合うものを買いそろえていきました。猫好きのお客様も多くて、猫本を見つけてはおいていかれたりもするんですよ。」

- 珈琲も美味しいですよね。豆にもこだわってらっしゃるんですか?
「豆は以前北山にあった珈琲ショップガロさんから仕入れています。開店する前から通っていて、どうしてもここのがいいということで直接お願いしました。今は大徳寺の辺りに引っ越されて、小さな規模で営業されてます。珈琲は基本的にドリップで。一杯ずつ豆を挽いてから淹れているので、忙しい時なんかだとお待たせしてしまうこともあるんですけれど…。今はストレートの豆を3種類仕入れています。2種類は定番で、あとの1種類はその時のおすすめでセレクトはガロさんにお任せしています。」

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お客様が持って来られては少しずつ増えたという、萩原朔太郎『猫町』のバリエーション。装丁は違えど、どれも独特の雰囲気を放っています。

 

 

 

- 器も可愛いのが多いですよね。どこから買われているんですか?
「温もりがあって飽きのこないものを少しずつ買い集めています。友達で奈良の山奥で吹きガラスを制作している女の子がいて。これなんかは、その方が作ったいわゆるB品をまとめて譲ってもらいました。すこし形が歪んでいたりするんですけど、そういうのがまた雰囲気が合って好きなんです。」

- 先ほど特別に作って頂いて(*5)いただいたオムライスなんですが、普段は食べられない物なんですか?
「いえいえ、17時以降でしたらいつでもお召し上がり頂けます。ただ15時以降が仕込みやらなんやらでバタバタしてしまって食事が作れないんで、ランチタイム以外の食事は全て17時以降、最近は日祝日のみ15時以降もオムライスならお食事頂けるという風にしているんです。」

- 卵が柔らかくて絶品ですね。カレーや日替わりのランチもとても美味しいので読者の方々にはお薦めしておきます。最後にメルマガ読者に一言お願いします。
「そうですね。一言と言われると難しいのですが。季節がいい時期は恵文社さんからゆっくり歩いて来れる距離ですし、本を持って来て頂いてお茶を飲みながら読書も歓迎しています。お酒にご飯に、それぞれ思い思いのゆっくりした時間を過ごして頂ければありがたいですね」

- どうもありがとうございました。

オープン当初からすでに何十年もそこにあったかのような落ち着いた佇まいのお店だけに、この日も店内にはゆったりとした時間が流れていました。コーヒーや食事の美味しさはもちろんですが、こんな雰囲気の店で夕方頃からカウンターに陣取り、文庫本片手に焼酎をちびちびなんて楽しみ方が出来るなんて最高です。少し酩酊すれば朔太郎の『猫町』に迷い込んだような気持ちにもなれるのかもしれません。取材時には時間の都合でいただく事が出来ませんでしたが、かなり本格的なランチメニューも絶品です。

(堀部、菊田)

*1 左京区の岡崎にあるジャズ喫茶の老舗。美味しい料理と良い音楽が楽しめ、深夜まで営業しているという素敵なお店。
*2 京都造形芸術大学。当店のお客様にもここの学生さんは非常に多いです。
*3 『猫町』萩原朔太郎 画・金井英津子 パロル舎刊。
*4 京阪神を代表する情報誌の2007年4月号が猫特集。私(店長)の猫もご紹介頂きました。
*5 取材に伺ったのがランチタイム以降の15時だったので通常は食事ができない時間帯に無理を言ってご用意した頂きました。ありがとうございます。

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今日のおひるごはん…¥1,050
(メイン・一品・サラダ・ごはん・おつけもの)
猫町風カレー…¥1,050(サラダ付き)
本日のパスタ…¥950(サラダ付き)

すべてのメニューに冷たいほうじ茶がつきます。
オムライス(¥1,000・写真)はふわふわの玉子が絶品です。冷めても美味しい!

gril l& cafe 猫町

京都市左京区一乗寺築田町100-5
TEL 075-722-8307

営業時間 12時~23時(LO:22時半)
定休日 火曜日、月一回不定休