第八回 「台湾茶藝館」さん

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みなさんお待たせいたしました、今回の当コーナーでは一乗寺住人以外、いや一乗寺に住んでいようともなかなか知る人のいない隠れ家的スポットをご紹介。まだまだ京都にはガイドブックに掲載されていない不思議な場所があるんですよ~。

「あの旅行会社の中で食べられる台湾料理屋行った?」。友人にそう尋ねられた時には相当ときめいたことを覚えています。早速翌日教えられた場所まで休憩時間に足を運ぶと、いつも何気なく見過ごしていた旅行会社の前に小さなメニュー看板が出ているではありませんか!おずおずと旅行会社の扉を開き、その奥にあるごく普通の板間に上がってみれば・・・。

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店主 柏原淑琴さん

- ここっていつ頃から営業されてるんですか?
( 以下、「」内は台湾茶藝館店主、柏原さん )

「旅行会社はもう20年もやってるの。で、こっち(台湾茶藝館)は一年くらい前からかな?ホントはやらなくてもいいんだけど食べて行けないからやってるの(笑)、作るより「食べる」の方が本当は好きなんだけどね~。昔は恵文社の社長さんも昔はチケット買いに来てくれてたよ~。最近どうしてるの?」

- そうなんですか?どうしてるんでしょう・・。昔から料理のお仕事ってされてたんですか?
「ううん、全然。食べるの専門よ。台湾にいた頃とかレストランとかでバイトしたり、今は(旅行会社で)添乗員してるからいろんなところで美味しいもの食べるからね~。美味しい物とか好きな食べ物は大体作れるから。だからウチのメニューは台湾の家庭料理を中心に、中華とかをミックスしたオリジナル構成なの。」

- えっ!もしかしてまったくの素人から始められたんですか?これ(メニューを指差し)100品近くありますよ・・
「うん、食べるのが好きで食べたら、ああ、こうして作ってるのかなとか、自分だったらもうちょっとこういう味付けするな~とか考えて作ってるの。だから料理の腕はセミプロ。ここのメニューはだいたい台湾で食べていたもの(柏原さんは台湾ご出身)を思い出して作ったり、他に中華とか点心を混ぜて。だから台湾料理は私のお袋の味よ。」

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(左)こちらが本業。旅行代理店の事務所。このスペースのお隣がホーミーなお食事処となっている。(右)大根餅。台湾では小腹が空いた時におやつ感覚で食べるという。

-は~、これもそうなんですか(大根餅をつつきながら)。台湾ではどんな物を食べられていたんですか?
「ここ(メニュー)にある中だったら、パイクーハン(排骨飯(*1))に魯肉飯(*2)、サンラタン(酸辣湯(*3))とかはしょっちゅう食べてたね。餃子はあんまり焼いて食べないけど、たくさん(水餃子を)作って余ったら焼いて食べたりとかはしたけど、日本みたいに最初から焼くように皮の薄い餃子とかは作らない。朝は大体点心で、小龍包とか肉まんとかおかゆとかね。朝の六時くらいから屋台が開いてるから、みんな散歩のついでに食べて呑んで、で仕事いくか?って感じ。」

- 本当に食べるのがお好きなんですね、みなさん。でも添乗員してて色々なところ回られてたら、珍しい物も食べたんでしょうね~。
「うん。色々食べたよ。大体中国とか台湾では何でも食べるから。4本足のもので食べないのはコタツ、空飛んでるもんで食べないのは飛行機だけってね。ハトは漢方と煮ると美味しいんですよ。犬も食べるし。」

- げっ。今でも一般的に食べるんですか?日陰者じゃないんですか?犬喰ってるなんて。
「普通に食用犬飼ってて、みんな食べますよ(キッパリ)(*4)。赤犬って言う種類のね。でも女の人は駄目。結婚するまでは食べたらおかしくなるっていって周りの大人が食べさせてくれません。」

- 相当精がつくんですねえ。蛇なんかもすごいって聞きますけど。
「キツイお酒に蛇の肝とか生き血を入れて飲むといいっていうね。こないだも添乗した先でお客さんが蛇の蒲焼き?ウナギみたいにして焼いたヤツ食べて次の日肌がつやつやになってたよ。私食べなかったけど。コラーゲンがすごいのよ。伊勢エビの血も美味しかったなあ。緑色で。

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なんだか普通の家のよう。中国酒も多数揃っている。

-ま、まあ珍食の話はこの辺にしておいて、どんなお客さんが多いですか?やっぱりランチ?
「そうね、お昼の定食を食べに来られる人の方がやっぱり多い。さっきのお客さんもお昼からいてビール二杯程呑んでお茶飲みながら点心つまんで夕方までずーっといたよ。英会話、ハングル、モンゴル語、中国語会話なんかもやってるし、その生徒さんがゆっくりしていったり。もともと旅行のチケット買いに来たお客さんが来てゆっくりお茶でも呑みながらお話しできるようにってこの場所用意したんだけどねえ。(料理作ったりして)忙しくしないと食べて行けないからねえ。」

-わかりました。みなさんにお奨めしておきますよ。ごちそうさまでした。

いつもは休憩中にランチを食べに行くだけでしたが、今回ビールを飲みながら、単品をつまみこの店の魅力が一層理解できたような気がします。要するに「ウチ」感覚。これに尽きる。外でウチに帰ったような気分になれる店って知り合いの店以外にはなかなかありえませんが、ここは作りからして「ウチ」。おばちゃんと珍食の話しながら、昼からビールであなたもバーチャル里帰り気分を味わってみてはいかがでしょうか・・ 。

(堀部)

*1 排骨(醤油などで下味を付けた後、薄く衣をつけて油で揚げた豚の骨付きあばら肉)といためた野菜などを白飯の上に乗せた料理。
*2 白飯の上に豚そぼろ肉をトッピングして甘辛いタレをかけたもの(店によってはこれに高菜や固ゆで卵などを乗せているものもある)。
*3 中国料理(四川料理)のスープのひとつで酸っぱ辛いスープ
*4 台湾では2001年に動物愛護法が施行され、現在では犬肉の流通は禁止されています。

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高山烏龍茶の金萱、凍頂、四季春を販売。

台湾のお茶屋さんから輸入している本場烏龍茶。パッケージはなんとオリジナル。購入したのは「金萱」。ほんのりミルクの香りがする変わった烏龍茶。お店には本格的なお茶を楽しむために来られるお客様も多いとか。950円。

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主なメニュー(一部)
水餃子 500円 / えびマヨネーズ 750円 / 酢豚 750円 / 排骨飯 750円
ランチメニュー 3種類から 800円

台湾茶藝館 / トラベル応援社
606-8111 京都市左京区高野泉町6-5
075-711-8987
営業時間 11:30~22:30 定休日 日曜日

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