第三十六回 横山七絵さん (アラスカ文具店)

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個性豊かな作家さん、アーティスト、取引先の皆さんと毎日のように関わりながら成り立っている当店。そんな人々を探れば自ずと店の輪郭までもが浮かび上がるのではないかということで、スタートしました連載「いちじょうじ 人間山脈」。連載は終了していますが、久しぶりにお取引先の方へ会いに来ました。今回は当店でもロングセラー、一風変わった愛らしい文房具を提案する「アラスカ文具店」の横山七絵さんにお話を伺います。

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- 恵文社とは『柳ケ瀬BOOK』からお取引が始まり、今では当店オンラインショップでもアラスカ文具店さんのコーナーがあるほどすっかり定番商品となっていますが、特にロングセラーの「オリガミ」、「ひものの一筆箋」、「図形レターセット」など遊び心がたっぷり詰まった商品は文具好きの心を見事にくすぐります。

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- もともと文房具のプロダクトデザインなどを、学ばれていたのでしょうか?

大学ではプロダクトデザインを専攻していました。ただ、エディトリアルデザインにも興味があったので、就職の際はブックデザインに携われる仕事に就くことにしました。実際仕事を始めてみると、いわゆるグラフィックデザインの部分だけの仕事が中心だったので、なかなか企画から携わって自分の作りたいものが作れるわけではなく…。企画から関わることで自分たちの作りたいものやデザインができると思い、今では店舗で文具販売をしながら少しずつ商品開発も手掛けています。

- ありそうでない、絶妙なデザインですが、こちらはすべて横山さんが?

実は会社*1自体はもともと3人で始めまして、最初は私と今尾と石黒の3人で。オリジナル商品に関しては私と今尾が発案して、石黒が最後のデザインの調整をすることが多いですね。実は3人、高校の同級生なんですよ。それぞれ進学先も別だったのですが、大学時代にふとしたことがきっかけで3人で連絡を取るようになり、なんか面白いことやりたいねってコンペ出したり、事務所*2を作って騒いでいました。その中でコクヨデザインアワードで賞をいただいて、文具について詳しく調べたりしているうちに興味がわき、ちょうどドイツや東欧などの海外の文具ブームも重なって、文房具を中心としたデザインに取り組むようになりました。東京には変わった文具を扱うお店がたくさんあるのに、その頃の岐阜ではまだ手に入るところがなくって…。岐阜にもあったらいいな、岐阜の人たちにも身近に楽しんでもらえればいいな、という思いと企画から携わって何かものづくりをしたいという一心でお店を始めました。3人とも一度就職を機に解散したのですが、最初今尾と二人で集まってアラスカを始めて、その後石黒が加わって今のデザイン事務所の形になりました。

- それがアラスカ文具店さんの原点なんですね。ところで、アラスカ文具店ってまた独特なネーミングですが…アラスカ好きなんですか?(笑)

文房具屋さんをするときに、ちゃんと何をしているお店かわかるように「○○文具店」にすることは前から決めていました。それに何を合わせるかなんですが、当時から海外の文具を中心に扱っていたので、海外の国名と「文具店」を合わせることで不思議な新しい感覚が出るかなと思い、あとは響きで。最後はコロラド文具店と迷ってたかな(笑)

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- なるほど。海外の文具の魅力ってどういう部分でしょうか?

実は特に海外の文具が良いという意識はなくって。ただ、文具を通して「何これ!見たことない!」という新しい驚きみたいなのは、感じてほしいなと思っています。それが色使いとか形とかで、ヨーロッパのものが多いのはあるかもしれませんね。でもこの前も台湾で仕入れをして、同じアジアですけどとても面白いものが色々ありました。ちなみにお店では日本のロングセラーの文房具も扱っています。デザイン性が高いだけでなく、ちゃんと使えてこそ文具だと思っているので。

- 今後は商品開発に、より力を入れていく方向でしょうか?

そうですね。最近は柳ヶ瀬商店街も色んなお店や事務所などが入ってきて、町を変えていこうという流れができつつあると思います。会社として特別「町おこしをしよう!」というわけではないのですが、身近なところで岐阜のモノコトを中心に、商品開発にとどまらず、イベントのお手伝いやブランディングなども手掛けています。でも、この前も札幌のヒシガタ文庫さんとのコラボレーションで「北海道のレターセット」を作ったりなど、岐阜に限らずご縁があるところとは何かご一緒できれば嬉しいですね。

デザインを通して、岐阜県を中心とした身近なモノコトによりそうアラスカ文具店の横山さん。カラフルな文具雑貨が小さなお店にぎゅっと詰まった様子はまるで、おもちゃ箱のよう。横山さんの世界観が垣間見える素敵な空間です。アラスカ文具店さんはJR岐阜駅・名鉄岐阜駅からおよそ徒歩で10分ほど。ちなみに柳ヶ瀬商店街もまた、歴史を感じるディープスポットなので、岐阜にお越しの際はぜひ。

*1 アラスカ文具店やさかだちブックスを企画・運営する「リトルクリエイティブセンター」のこと。プロダクトデザインや編集・ブックデザイン等にとどまらず、様々な人の「やりたい」という想いをカタチにするお手伝いする岐阜県のデザイン会社。
*2 立ち上げ時の事務所は知る人ぞ知る岐阜のディープスポット・やながせ倉庫の中にありました。築50年のビルを改装したアパートメント形式の貸スペースで、雑貨好きはもちろん廃墟好きにもたまらない場所なのです…。詳しい活動などはこちらやながせ倉庫のブランディングはリトルクリエイティブセンターが手掛けています。

(冨永)

アラスカ文具店
〒500-8833 岐阜市神田町6-16-2
TEL:058-214-2566
営業時間:13時~19時
定休日:水曜日 ※臨時休業の場合がございます。HPの営業カレンダーをご確認ください。