第十五回 淡嶋健仁さん(JUNK FACTORY、Lagado研究所主催)

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個性豊かな作家さん、アーティスト、取引先の皆さんと毎日のように関わりながら成り立っている当店。そんな人々を探れば自ずと店の輪郭までもが浮かび上がるのではないかということで、スタートしました連載「いちじょうじ 人間山脈」。

今回は、JUNK FACTORYとして鉱石指環などの雑貨を作る傍ら、今年の7月にオープンしたばかりの骨董と珈琲の店・Lagado研究所を運営する淡嶋健仁さんにお話を伺いました。

―そもそも恵文社との関わりはいつからでしたっけ?

2009年9/1-14まで、革小物作家のTSUTE*1さんと一緒にギャラリーアンフェールで開催した「再生展」*2が始まりです。骨董を元にした物作りを始めた3年くらい前から展示をしたいと思っていて、TSUTEさんに恵文社を教えてもらったのがきっかけです。

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―革とオブジェという異色の展示でしたよね。そのとき出展されていた野球のボールを月に見立てた作品が印象的でした。会場には古いものを組み合わせた不思議なオブジェがずらりと並んでいて、なんだろうと想像力をくすぐるものがありましたね。

あのボールは、屋久島の永田浜でビーチコーミングしていた時に偶然拾ったものなんですが…それを見たときにあのオブジェを閃いたんです。物の方から「こういうのはどう?」と尋ねられた時が一番わくわくしますね。

―今年の7月からこの骨董と珈琲のお店・Lagado研究所をオープンされましたが、そのきっかけは?

百万遍の手作り市*3に2年ほど出店していて、その中で色々な人と知り合っていくわけですが、あの場ではどうしてもその人たちと関わる時間は限られているんですよね。そういう人たちといつでも骨董や好きなものについて語れる場所を作りたかったのでLagado研究所を始めることにしました。でも最近発覚したのですが、実は中学生ぐらいから親に「骨董屋をやりたい」と言っていたらしく、今もその延長なんだと思って安心しました。

―やはり昔から古いものが好きだったんですね。

中学生の頃から、近所の骨董屋で机や椅子などを買っていました。でも実は、古いものだけではなくて新しいものも好きなんです(笑)。古いものが持っている歴史というか、現在に至るまでの物語を想像するのが好きなのですが、それと同じように、新しいもの未知なものを想像することも好きだし、できることの可能性が広がる最新の電化製品も大好きなんです、iPhoneとか(笑)。つまり、自分の想像力を自由に広げられるものが好きと言った方がいいですね。

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(宇宙創成 上・下 サイモン・シン著 新潮文庫)

―では最後に座右の書をお願いします。

この本は2000年の間、人間の宇宙に対する概念がどのように変わっていったのか、ということが書かれています。人間はわからないものに対しては、自分を中心に物事を考える生き物なんですね。でも、様々な知識が加わるうちに「そうではない」ことに気づいていくんです。地球が中心ではなかったり、目で見えるものは実は限られていたり、人間にとって残念な結果が出たりします。それでもそれを受け入れていく人間の強さや、ひたむきな知的好奇心を感じられるのが、この本の魅力です。

まるでどこか別の空間に紛れてしまったかと思わせるLagado研究所。骨董品や作品の他にも淡嶋さんの愛蔵書である宇宙や骨董・鉱石関係の書籍もあり、自由に閲覧できますので、珈琲を飲みながらゆっくり過ごすのもおすすめです。

Lagado研究所 (京都市左京区北白川久保田町60-11 2.5F)月曜定休 12:00-19:00
ロック 居酒屋レコレコの2.5Fです。
WEBサイト:http://lagado.jp

*1 愛知県在住の革小物作家・TSUTE 伊藤聡史さんのブランド
http://tsute-leatherworks.com/
*2 JUNK FACTORY×TSUTE 「再生展」 
http://d.hatena.ne.jp/keibunsha2/20090901
*3 毎月15日に百万遍の知恩寺で開催される手作り市。色々なジャンルの手づくり作家が出店している。

(七里)